肩腱板損傷(断裂)

肩関節の解剖と腱板の役割

腱板は肩甲下筋、棘上筋、棘下筋、小円筋の4つの筋肉から構成され、これらの筋肉が肩甲骨から起始して上腕骨を包みこむように停止しています。

腱板の機能は1)腱板の筋力により上腕骨頭に安定した支点をあたえること(図1 動的安定化機構)2)内、外転/内、外旋の動作筋としての機能があります。

そのため、腱板に断裂が生じると骨頭の安定性が低下して骨頭の上方化招きます(図2)。また、腱板の断裂部位や程度に応じて筋力低下が生じるとともに、疼痛や運動制限が発生します。

図1.腱板が上腕骨を引きつけ支点を作ることにより三角筋の力が伝えやすくなり肩の挙上が可能となる

図2腱板断裂が生じると骨頭が上方化して肩峰下インピンジメントが生じやすくなる。

腱板断裂の疫学

皆川らの一般住民664名を対象に調査した報告では、腱板完全断裂の発生頻度は50歳未満で0%、50歳代で10.7%、60歳代で15.2%、70歳代で26.5%、80歳代で36.6%とされています。

そのうち、疼痛のまったくない無症候性の腱板完全断裂の頻度は50歳代で50%、60歳代で68%、70歳代で64.6%、80歳代で67.6%です。

つまり、50歳以上で腱板断裂は発生するようになり、年齢が上昇するにつれ発生頻度は増加します。

特に60歳以上の4人に1人は完全断裂を生じています。また。そのうち60%は完全断裂があっても症状を訴えません。

原因・病態

腱板断裂が生じる要因には大きく2つが考えられている。

1)内因として加齢による腱板自体の変性と脆弱化が生じ、血流が悪い部分に断裂が生じて治癒不良となる。

2)外因として肩峰下インピンジメントにより、腱板が肩峰の下で挟み込まれることで生じる。(図3)

図3.肩挙上時に肩峰と上腕骨の間で腱板や肩峰下滑液包が挟み込まれることにより痛みが生じる。

症状

主に肩関節挙上時に痛みを生じます。痛みの部位としては肩先から上腕の外側にかけて生じるのが特徴です。また、肩の挙上60°~120°くらいの範囲で痛みが生じ、120°を過ぎると痛みが消失するのも特徴です。(図4.有痛弧兆候といいます)

図4 有痛弧兆候。60°‐120°の範囲が最も肩峰下インピンジメントが生じやすい範囲と言われています。

腱板の断裂部位が大きくなると、関節を安定させる機能が低下するため自分の力で肩を挙げることができなくなります。

図 腱板断裂の患者における特徴的な肩を挙げる動作です。
腱板機能の低下にて関節を安定させることができないため
代償運動が生じています。

エコー検査による腱板の観察

当院では腱板断裂が疑われる患者様に対して、適切な治療方針の参考に超音波画像検査装置(エコー)にて病態観察を行っております。エコーではXPでは写らない腱板の状態がわかります。

治療

保存療法の目的は腱板断裂部の修復ではなく、疼痛のコントロールと残存腱板機能の向上です。また、肩甲骨周囲筋の筋力や体幹の可動性なども肩機能に影響するため患部外のリハビリも行っていきます。

腱板のチューブトレーニング

関節安定化のための固有受容器訓練

肩甲帯周囲筋(前鋸筋)のトレーニング

肩甲帯周囲筋(僧帽筋)のトレーニング

名古屋市港区・中川区を中心に腱板損傷でお困りの多くの患者様に来院いただいております。

気になる症状がある方は、森ファミリー接骨院へご相談下さい。

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